谷口です。
今回は管理画面のダッシュボード、レポート機能、セキュリティ設定について、Magento1から2で変わった点について紹介します。ダッシュボードでは簡単なレポート表示があり管理画面の顔となるページ、レポート機能はサイトの利用実態等を解析するのに役立つ機能です。セキュリティ設定は、管理画面への不正アクセスを防止する役割があります。
ダッシュボード・レポート機能
- ダッシュボードのグラフや統計データの更新ボタンが追加されました。
- レポート機能はタグ機能廃止に伴いタグ関連のレポートが削除されたました。
- メニューの調整があり、メルマガの問題報告の統計メニューが加わりました。(Magento 1ではメルマガのメニュー内にありました)
Magento 2のダッシュボードとレポート機能のメニュー
Magento 1のダッシュボードとレポート機能のメニュー(受注管理のサブメニューのみ)
管理画面セキュリティ設定
- ロックアウト設定ができるようになりました。
- 最大試行回数の設定
- ロックアウト時間の設定
パスワードを間違えた回数が「最大試行回数」に達すると、そのアカウントでは「ロックアウト時間」の間ログインを受け付けないという機能です。Magento 1系でもEnterprise Editionには備わっている機能です。
- 管理画面パスワードの有効期間(日)が設定できるようになりました。
- 期限切れの場合の動作を設定可能
- Recommended(パスワード変更を促すのみ)
- Forced(パスワード変更を強制する)
Magento 2の管理画面セキュリティ設定画面
Magento 1の管理画面セキュリティ設定画面
また、2.0以降も機能改善が進んでおり、2.1.1ではさらに以下の設定が可能です。
- 複数デバイスからの同時ログイン可否設定
同じアカウントでの同時ログインを制御します。不可の場合は、最後にログインしたデバイス以外はログアウトされます。
- パスワードリセットできる条件
- IPアドレスとメールアドレス
- IPアドレスのみ
- メールアドレスのみ
- 指定なし
アクセス元のIPアドレスおよびメールアドレスの組み合わせでパスワードリセット可否の条件を指定できます。
まとめ
ダッシュボードの内容やレポート機能は大きな変化はなく、これまで通りの統計情報から必要に応じて分析等できます。Magento 1の時点で必要なものが揃っており、追加・変更がなかったということと思います。
また、管理画面のセキュリティ設定が強化されて、より安心して運用できるようになりました。Magentoは複数人で管理画面を操作することを考慮した設計になっているので、人によってパスワードの管理がマチマチになることがあると思います。が、個々のアカウントのパスワード管理に依らず不正アクセスされにくように設定できるようになったので、気を配る必要のあることが減ったことと思います。