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特集 #2 オープンソースEC比較まとめ -商品管理編-

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谷口です。 これまでの比較内容から商品管理機能の比較をまとめました。

商品管理機能比較-概要版

オープンソースEC比較まとめ-商品管理編

比較した各ECシステムのバージョンは以下の通りです。

  • Magento: 1.6.2
  • EC-CUBE: 2.11.3
  • Zen Cart: 1.3.0.2
比較項目 Magento EC-CUBE Zen Cart
レコメンド機能
Magentoは商品に関連付けるタイプのおすすめ方法が多彩です。商品ページだけでなく、カート画面に表示させるタイプのクロスセルという設定もできます。EC-CUBEは必要最低限の設定ができるといったところでしょうか。Zen Cartは商品に関連付けるタイプのレコメンドはありませんが、一緒に注文された商品のリストを表示することができます。
セール機能 ×
Magentoは商品毎に特価を設定したり、様々な条件で値引きの設定をすることができます。条件の定義はカテゴリを指定したり、特定の属性値(例えばカラーが赤の商品など)でも設定ができ、さらにそれらを組み合わせることも可能です。EC-CUBEは通常価格と販売価格を設定できるので、特価っぽくはできますがセール機能はないと捉えています。Zen Cartは商品単位、カテゴリ単位で特価設定ができたり、1回の注文での値引き設定はできますが、細かいルール設定はできません。
商品画像設定
Magentoは一覧用・拡大用・詳細用を分けて管理でき、複数の画像設定もできます。EC-CUBEも同じように分けて管理できますが、サブ画像の数に制限があります。Zen Cartは管理画面から画面別の画像やサブ画像の登録はできないのですが、あるルールに従ってファイルをサーバにFTPなどでアップロードすると表示時に参照する画像を振り分けてくれます。(そのルール自体は管理画面に記載されていませんので、知らない人が多いと思います。)
インポート ×
Magentoは商品データのインポートはできるのですが、カテゴリデータのインポートができません。ただ、CSV形式だけでなくXMLスプレッドシート形式もサポートしているインポート機能もあります。のEC-CUBEはカテゴリも商品もインポートできます。Zen Cartはインポート機能がありません。
エクスポート ×
インポートと同様にMagentoは商品データのエクスポートはできるのですが、カテゴリデータのエクスポートができません。こちらも同じくCSV形式だけでなくXMLスプレッドシート形式もサポートしているエクスポート機能もあります。EC-CUBEはカテゴリも商品もエクスポートできます。Zen Cartはエクスポート機能がありません。
カテゴリ設定
Magentoは商品をカテゴリに登録する方法として、商品からカテゴリを指定する方法とカテゴリから商品を指定する方法の2種類あります。EC-CUBEは商品からカテゴリを選択する方法のみで、Zen Cartは商品作成時にカテゴリが決まっていないと商品登録できないのですが、複数カテゴリを指定する場合は、リンクとしてコピーするという方法で登録します。また、Zen Cartはサブカテゴリを持つカテゴリには商品登録ができません。
価格設定
Magentoは価格設定の項目が豊富にあります。販売価格・特価以外にも原価と定価を設定することが可能です。また、オプション(項目選択肢)別の価格設定、購入数による価格設定、顧客グループによる価格設定が可能です。EC-CUBEはオプション(項目選択肢)別価格設定はできますが、他の価格設定はできません。Zen CartもMagentoに近い設定が可能ですが、顧客グループによる価格設定や原価と定価の設定はできません。(全商品一律で顧客グループによる割引設定は可能です)
購入数設定
MagentoとZen Cartは1回の注文当たりの購入数で最大値と最低値を設定することができます。また、購入単位の設定も可能で、小数値を許可することも可能ですので0.5kgといった注文を受けることもできます。EC-CUBEは1回の注文当たりの最大購入数の制限のみが設定できます。
商品種別 ×
Magentoはダウンロード商品やセット商品などの商品の種類が指定出来ます。商材や販売の組合せなどに応じて使い分けたり、必要な情報のみを属性として設定するといったことが可能です。EC-CUBEはダウンロード商品は設定できるのですが、商品種類というより商品属性として存在しています。Zen Cartは音楽商品と通常の商品、ドキュメント商品という種類があり、属性が違っていたり表示設定を変えたりできます。
商品属性設定 × ×
Magentoは商品属性を増やしたり減らしたり、必須にしたりといった設定が可能です。EC-CUBEとZen Cartは商品属性の追加はできません。
ステータス設定
Magentoは有効/無効の設定以外に、商品一覧に出す/出さないや検索結果に出す/出さないを設定できます。EC-CUBEやZen Cartは有効/無効の設定のみですが、EC-CUBEにはNEWやオススメなどのアイコンを表示する設定が可能です。
商品検索(管理画面)
Magentoは価格や在庫数での検索が可能です。EC-CUBEに負けてる点としては、登録日時やカテゴリでの絞込みができない点です。
商品説明文設定
MagentoとEC-CUBEは一覧用と詳細用の説明文を分けることができます。また、MagentoとZen CartはWYSIWYGでの編集ができますので、トータルでMagentoの機能が優れいてると思います。
メタタグ設定
MagentoとZen Cartはタイトル、MetaタグのKeywords、MetaタグのDescriptionの設定を商品毎にできます。EC-CUBEは商品ページ全体の共通設定はできます。
商品データの複製
Magento、EC-CUBE、Zen Cartいずれも複製ができます。
一覧からの一括操作 × ×
Magentoは商品一覧から削除やステータス変更や属性編集を一括して行えるので、ちょっとした共通の修正をするときやCSVファイルがアップロードできないような場合に便利です。
商品ページのSEO
Magentoは商品ページのURLを指定したり、Canonical Linkの対応を設定することが可能です。また、RSSフィードの種類も豊富で、カテゴリ単位での新着商品フィード配信ができるなど、外部施策にも利用できる機能があります。
在庫管理
Magentoは商品毎に在庫管理するか否かを設定できます。在庫が0を下回っても購入できるようにしたり、在庫0以外でも在庫切れにする数量の設定ができたりと商品毎に細かな設定が可能な点で優れています。惜しむらくは僅少在庫時の通知が管理者宛のメールではなくRSSフィードという点です。
商品ページのレイアウト ×
Magentoは商品毎に商品ページのレイアウトを変更できます。さらに、そのレイアウトを使う期間も指定できます。EC-CUBEは商品詳細ページのレイアウトは指定できますが、商品別には指定出来ません。Zen Cartはレイアウトの変更自体ができません。
オプション設定
MagentoとZen Cartは選択形式の設定が豊富でオプション数の制限もないので、BTO商品を扱うことも可能です。Zen Cartと違う点はオプション別に在庫管理をすることもできるので、総合的にMagentoが優れています。

総評

MagentoはEC-CUBE、Zen Cartと比較して機能も多く、細かい設定が可能です。得に優れているのはSEO機能です。標準のままで内部施策は十分にできてると言って良いくらいです。加えて商品種類やオプション設定方法が豊富にあり、購入数などの制限もできるため、ほぼどんな商材や販売方法にも対応できるので、いろいろな商材を扱う場合でも安心して運用できます。管理画面での商品検索機能やインポート・エクスポートの機能は若干EC-CUBEの方が優れている感があります。また、かなり柔軟な値引き設定ができるので、様々なキャンペーンもできます。設定の自由度、運用面のサポート機能、多様な販売方法において、Magentoは優れています。EC-CUBEは運用面のサポート機能はなかなか良いのですが、販売方法の選択肢が非常に少ないので、運用に慣れてくるともの足りなさが出てくるのではないでしょうか。Zen CartはいずれもMagentoに及ばないと考えられます。


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